Logic App でオンプレミスと接続

このエントリは2019/06/14現在の情報に基づきます。将来の機能追加・廃止に伴い、記述内容との齟齬が発生する可能性があります。

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On-premises Data Gateway

すべてのシステムがクラウドで稼働しているわけではないので、オンプレミスのシステムとの統合が必要な場合が多々ある。Logic App、というよりはAzure側からオンプレミスへの接続(つまりオンプレミス側からするとインバウンド接続)は通常Firewallなどで禁止されているため、オンプレミス側からのアウトバウンド接続を使って連携できるように工夫する必要がある。そのための仕組みが、On-premises Data Gateway。

動作のしくみ

On-premises Data GatewayはAzure内部でService Busを使ってメッセージングの信頼性を担保している。

詳細は以下のURLを参照。

ゲートウェイの動作 / How does the gateway work?
https://docs.microsoft.com/azure/logic-apps/logic-apps-gateway-install#how-does-the-gateway-work

可用性

On-premises Data Gatewayは可用性を担保するため、クラスター構成が可能。クラスター構成手順は以下を参照。

オンプレミス データ ゲートウェイの高可用性クラスター / High availability clusters for On-premises data gateway
https://docs.microsoft.com/power-bi/service-gateway-high-availability-clusters

特長

On-premises Data GatewayはLogic Appだけでなく、その他4種類のサービスで共通して利用可能。ただし、Logic App、Azure Analysis Services以外は選択可能なリージョンに制限がある(というよりは、West Central USでなければ他のサービスと共同利用ができない)。

  • Microsoft Power BI
  • Microsoft PowerApps
  • Microsoft Flow
  • Azure Analysis Services

インストール時の注意点、手順

ドキュメントに詳細がある。

前提条件 / Prerequisites
https://docs.microsoft.com/azure/logic-apps/logic-apps-gateway-install#prerequisites

サインインが要求されるので、On-premises Data Gatewayを利用するメールアドレスを入力する。

メールアドレスの登録が完了すると、ゲートウェイ名、回復キー、リージョンの指定画面に遷移する。すでにゲートウェイクラスターを構成している場合にはチェックを入れておく。

リージョン設定の画面。推奨リージョンはWest Central US(米国中西部)で、このリージョンであればすべてのサービスへのゲートウェイとして利用できる。これ以外のリージョンを選択すると、Azureに含まないサービスのためのゲートウェイとして利用できない。 また、インストール後のリージョン変更は結構手間なので注意。 もし変更する場合には以下を参照。

場所の変更、または既存のゲートウェイの移行、復元、引き継ぎ / Change location, migrate, restore, or take over existing gateway
https://docs.microsoft.com/azure/logic-apps/logic-apps-gateway-install#change-location-migrate-restore-or-take-over-existing-gateway

West Central USの場合
West Central US以外(ここではJapan East)を選択した場合には警告メッセージが出る。

[実行済み]をクリックし、構成を進めると以下の画面に到達する(今回はゲートウェイ名としてlocal-gwを設定)。東日本リージョンを指定しているので、Azureのサービス以外は使えないことがわかる。[閉じる]でインストールを完了する。

[ネットワーク]を見ると、TCPではなくHTTPSでの接続が有効になっている。これは2019年6月のリリースから、(更新ではなく)新規インストールの場合にはHTTPSがデフォルトになっているため(それまではTCPがデフォルトだった)。Service Busとの接続を考慮し、TCPに変更せずにそのままHTTPSを使うことを推奨する。

この変更は以下に記載がある。

Azure Service Bus との強制的な HTTPS 通信 / Forcing HTTPS communication with Azure Service Bus
https://docs.microsoft.com/power-bi/service-gateway-onprem-indepth#forcing-https-communication-with-azure-service-bus

Azure側での構成

インストールしたOn-premises Data GatewayインスタンスをAzure側で認識し利用できるようにするために、リンクを張っておく必要がある。詳細の手順は以下のURLを参照。

ゲートウェイ用の Azure リソースの作成 / Create Azure resource for gateway
https://docs.microsoft.com/azure/logic-apps/logic-apps-gateway-connection#create-azure-resource-for-gateway

ロジックアプリの作成

特に通常の場合と違いはないが、On-premises Data Gatewayを利用する際にAPI接続を作成する。作成例は以下のURLを参照(これはSQL Serverの例)。個別のコネクタごとに設定方法が異なるので、コネクタ固有の設定はドキュメントを参照すること。

オンプレミスデータに接続する / Connect to on-premises data
https://docs.microsoft.com/azure/logic-apps/logic-apps-gateway-connection#connect-to-on-premises-data

API接続の編集

前項で作成したAPI接続は、後から設定を変更できる。詳細は以下。

接続の編集 / Edit Connection
https://docs.microsoft.com/azure/logic-apps/logic-apps-gateway-connection#edit-connection

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