このエントリは2020/12/27現在の情報に基づいています。将来の機能追加や変更に伴い、記載内容との乖離が発生する可能性があります。
2020年11月、Azure Cache for RedisでRedis Enterpriseがプレビューで利用できるようになった。以下は備忘録。
Announcing Public Preview of Redis Enterprise on Azure Cache
https://redislabs.com/blog/announcing-public-preview-of-redis-enterprise-on-azure-cache/
Meeting developer needs with powerful new features in Azure Cache for Redis
https://azure.microsoft.com/blog/meeting-developer-needs-with-powerful-new-features-in-azure-cache-for-redis/
同時に、Redis 6.0もプレビューで利用できるようになっている。
Redis 6.0 is now in preview for Azure Cache for Redis
https://azure.microsoft.com/updates/redis-60-is-now-in-preview-for-azure-cache-for-redis/
レベル / Pricing Tier
EnterpriseとEnterprise Flashの違いは以下の通り。簡単に言うと、Flashではデータが不揮発ストレージ(Flashストレージ)にも保存される、ということ。
レベル | データ格納先 |
---|---|
Enterprise | データは仮想マシンの揮発性メモリ (DRAM) に格納 |
Enterprise Flash | データは揮発性メモリと不揮発ストレージ (NVMe または SSD) の両方に格納 |
各レベルの機能比較は以下に詳細がある。記載の通り、Redis Labsが販売しているRedis Enterpriseの機能が使えるようになっている。ただし、Enterprise FlashはEnterpriseと付いているものの、Redisモジュールが使えない。そのため、Premiumよりも大きな容量のキャッシュを作成でき、不揮発ストレージに格納できるという、Premiumよりも容量が大きい上位版という位置づけに見える。
Azure Cache fore RedisのPricing Tierごとの機能比較
https://azure.microsoft.com/pricing/details/cache/
その他、ゾーン冗長性もPreviewではあるが利用できる。
Redisモジュール
Enterpriseで利用可能なモジュールは以下の通り。
モジュール | 概要 |
---|---|
RedisTimeSeries | IoT、株価、遠隔測定などの時系列的なユースケースでRedisを簡単に利用できるようにするためのモジュール |
RedisSearch | Redisに全文検索エンジンを追加するモジュール |
RedisBloom | 低レイテンシでコンパクトな確率的データ構造のサポートをRedisに付加するモジュール |
2020/12/27現在の制限
利用可能なリージョン
Azure Cache for Redis Enterpriseのプレビューは以下のリージョンで利用できるよう。
- Australia East
- UK South
- West Europe
- Southeast Asia
- US West
- US West 2
- South Central US
- US East
- US East 2
- North Europe
リソースの作成
EnterpriseおよびEnterprise FlashはAzure Marketplaceで提供されているRedis Enterpriseを利用してリソースを作成するが、Azure Portalからリソースを作成する場合、これまでと同様、Azure Cache for Redisの構成画面で可能(つまりわざわざMarketplaceに探しに行く必要がない)。
その他、現時点(2020/12/27)では、以下の制限がある。
Azure CLIやPowerShellでEnterprise/Enterprise Flashのインスタンスの作成はできない。
Premium TierにてRedis 6を選択した場合、Redis Clusterの作成ができない。
Redis 6.0で利用できるようになった機能
Azure Cache for Redisはそれまで4.xベースだったものから6.0ベースに変わったため、以下の機能が使えるようになっている。以下で簡潔にまとまっている。
Redis 6.0 is now in preview for Azure Cache for Redis
https://azure.microsoft.com/updates/redis-60-is-now-in-preview-for-azure-cache-for-redis/
Redis StreamsはQueueのようにもTopicのようにも使えるので、後日試してみる。