このエントリは2022/06/16現在の情報に基づいています。将来の機能追加や変更に伴い、記載内容との乖離が発生する可能性があります。
Build 2022の発表にあった通り、Azure Communication ServicesのメールサービスがPublic Previewの段階になり、利用できるようになった。データの保存場所がまだUSのみ、という制約はあるものの、動作の評価は可能な状態にある。
これまで、Azureでメールサービスを利用する場合、外部のサービスを使うしかなかった(もちろんVM上にSMTP/IMAP/POP3サーバーを立てるということも理論的には可能ではあるが、サポートされていない)。しかしながら、このメールサービスの登場により、マネージドなメールサービス (MTA) が利用可能になった。
リソースの作成方法はドキュメントにある通り。もちろんカスタムドメインも割り付けることができる。テスト用途であれば、Azureドメイン(UUIDを使ったドメイン。例えば0d5e55f2-8e4a-4664-a76d-d1d806181729.azurecomm.net)でも問題ない。
クイック スタート: Azure Communication Service でメール通信サービスのリソースを作成して管理する / Quickstart – Create and manage Email Communication Service resource in Azure Communication Service
https://docs.microsoft.com/azure/communication-services/quickstarts/email/create-email-communication-resource
メール送信のためには、Communication Serviceリソースと接続しなければならないので、まだAzure Communication Serviceリソースが存在しない場合は作成しておく。なお、2022/06/16時点では東日本リージョンで通信サービスは作成できるものの、データの配置場所をUSに設定しなければならず、実際にはUSリージョンでのみ利用可能という状況のため、東日本リージョンで作成したACSとドメイン接続できない。そのため、動作確認や試用はUSリージョンで作成する必要がある。
クイック スタート: 検証済みメール ドメインを Azure Communication Service リソースに接続する方法 /
Quickstart: How to connect a verified email domain with Azure Communication Service resource
https://docs.microsoft.com/azure/communication-services/quickstarts/email/connect-email-communication-resource
ここまでできれば、サービスに接続してメールを送信できる。ただ、現時点でEmail送信に関連するREST APIは公開されておらず、SDKもC#とJavaScript (Node.js) のみである(内部でREST APIを使っているとはいえ、さすがに調べようとは思わず)。他言語を使っている人はGAを待ちましょう。